対人賠償
対人賠償責任保険は、被保険自動車の事故で相手の車に搭乗中の人や歩行者など他人を死傷させてしまったときに、損害賠償を補償する保険で、自賠責保険の上積みとなる保険です。
人身事故の賠償額
人身事故の損害賠償には、まず法律で加入が義務付けられている自賠責保険が優先して使われ、不足する場合に任意保険の対人賠償責任保険が使われます。したがって、補償額は両者の合計した額になります。
自賠責保険 | 死亡 | 被害者1名につき3000万円 |
後遺障害 | 4000万円 | |
ケガ | 120万円 | |
任意保険 | 死亡、後遺障害、ケガ | 被害者1名につき最低保険金額は1000万円で補償 |
1000万円を超える保険金額については2億円まで1000万円単位で設定可能で、2億円を超えると無制限になります。
損害保険料率算出機構が開示している自動車保険の概況記載の交通事故高額賠償判決例(人身事故)を見てみると、2億円以上の判例がいくつもあります。
認定総損害額 | 裁判所 | 判決日 | 事故日 | 被害者 | 事故態様 |
---|---|---|---|---|---|
3億1201万円 | 東京地裁 | H15.8.28 | H9.8.12 | 会社員(女21歳) | 後遺障害 |
2億9736万円 | 東京地裁 | H7.3.30 | S59.7.18 | 会社役員(男40歳) | 後遺障害 |
2億9686万円 | 東京地裁八王子 | H12.11.28 | H7.8.3 | 専門学校生(男20歳) | 後遺障害 |
2億9241万円 | 大阪地裁 | H15.4.18 | H11.1.26 | 高校生(男17歳) | 後遺障害 |
2億6562万円 | 大阪地裁 | H10.11.30 | H4.10.27 | 大学浪人生(男19歳) | 後遺障害 |
もちろん、裁判にまで至らず示談で解決した高額賠償例も多数あります。また、人身事故の判決が出るのは、通常事故日の約4〜5年後であり、今後賠償額はさらに高額になることが予想されます。
対人賠償の保険金額による保険料の違い
次に、対人賠償責任保険の保険金額による保険料の違いについて見てみましょう。
対人賠償保険金額 | 保険料 | 差額 |
---|---|---|
5000万円 | 76,660円 |
− |
1億円 | 77,100円 |
440円 |
2億円 | 77,200円 |
540円 |
無制限 | 77,270円 |
610円 |
上の表は、某国内損保の保険料を対人賠償の保険金額を変えて見積もった例で、算出条件は以下の通りです。
契約者: | 32歳男性 |
車種: | H13年式トヨタマークU2000グランデ |
年齢条件: | 30歳未満不担保 |
等級: | 10等級 |
対物賠償: | 無制限 |
搭乗者障害: | 1000万円 |
人身障害: | 5000万円 |
車両保険: | 150万円(車対車+A、免責5−10万円) |
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これを見ると分かるとおり、保険金額の違いによる保険料の差額はさほど大きくありません。
対人賠償の保険金額は・・・
自動車事故で人を死亡させたり、重度の後遺障害を負わせてしまうと、2億円以上の高額な賠償金を請求されることがあります。もちろん、人の身体はお金では元に戻りませんが、十分な償いができなければ、被害者にそれ以上につらい苦痛を与えてしまいます。
また、対人賠償の保険金額の違いによる保険料の差はわずかです。
従って、対人賠償責任保険は「無制限」に加入するのがよいでしょう。ちなみに、損害保険料率算出機構の「自動車保険の概況」によれば、平成14年度の対人賠償責任保険加入者の97.2%が無制限を選択しています。
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